スマホなしの30分
眠りのルーティンの作り方

スマホを見ないと決めた最初の夜、私は30分、何をすればいいのかわからなくて、ただ横になって天井を見ていました。そのうち手が引き出しへ行きました。ルーティンが要るのだと、その日知りました。スマホを抜いたら、その場所に別のものを入れなければいけないのです。

先に、短い答え

眠りのルーティンは、毎晩同じ順序でやる、いくつかのことです。体がその順序を眠りの合図として学ぶので、大げさである必要はなく、30分を、片づけ・体・頭の三つの区切りに分けて、それぞれにひとつずつだけ入れれば足ります。スマホは、最初の区切りが始まる前に、引き出しへ入っている必要があります。

ほの暗い寝室で、ナイトテーブルの上の紙の本と湯気の立つカップ
ルーティンは体へ送る、もう眠る時間だという合図です。

ルーティンは、なぜ眠りに役立つのか?

体は順序を覚えます。毎晩同じことを同じ順序でやれば、その最初の動作が始まったときから、体は眠る準備を始めます。小さな子どもに、お風呂、絵本、消灯の順序を決めてあげるのと同じ原理で、大人にも同じように働きます。

スマホの問題は、順序をなくすことです。スマホを見ながら眠ると、毎晩違う時刻に違う内容を見て横になることになり、体が学ぶ合図がありません。ルーティンは、その合図を返してあげる仕事です。

30分を、どう分けるか?

私は30分を三つの区切りに分けました。片づけ10分、体10分、頭10分。それぞれにきっかりひとつだけ入れるのがコツです。二つ入れると、ひとつ抜かす日が生まれて、抜かした日はルーティンが崩れた気がして、全部やめてしまうのです。

区切り目的例1(平日)例2(子どものいる家)例3(帰りが遅い日)
片づけ10分明日を先に終わらせる明日の服を出す、かばんを用意子どもの持ち物を用意食卓の片づけだけ
体10分体温と筋肉を下げる温かいシャワー子どもを寝かせながら一緒に横になる洗顔とストレッチ
頭10分考えをひとつの流れに置く紙の本を数ページ子ども部屋を出て静かなオーディオブック明日やることを三行書く

大事なのは、片づけの10分が始まる前に、スマホが引き出しに入っていることです。私は夜9時以降、スマホをリビングの引き出しに入れるのですが、それがルーティンの0番目の動作です。引き出しを閉める音が、体には始まりの合図なのです。

ルーティンが崩れる日は、どうするか?

残業、飲み会、子どもが熱を出した夜。30分がない日は必ず来ます。そういう日にルーティンをまるごと飛ばすと、翌日も飛ばしやすい。代わりに、縮小版を決めておいてください。私は、顔を洗うことと、スマホを引き出しに入れることの二つだけやれば、その日のルーティンをやったことにしています。5分の縮小版があれば、崩れた日ではなく、短くやった日になります。

ルーティンは2週間ほど経ってやっと、体が気づきます。最初の週に効果がないと感じても正常なので、よく眠れたかではなく、順序を守れたかだけ数えてみてください。

ルーティンの最後の動作が潜水なら、毎晩、海が少しずつ満ちていきます

Sumbiで夜9時以降に始めた潜水は夜の潜水になり、夜には、昼のあいだ眠っていた夜行性の生きものが目を覚まします。30分のルーティンの最後に潜水を始めてスマホを引き出しに入れれば、潜水を終えたあとに開く貝から、夜の海の生きものに出会います。私の海に夜の生きものがひとつずつ増えていくのを見ることが、ルーティンを続ける小さな理由になります。

夜の潜水で私の海を満たす →

ルーティンを長続きさせるコツ

時刻ではなく、順序で

10時半に開始と決めると、10時40分に始めた日はもう失敗した気分になります。時刻の代わりに順序で決めてください。子どもを寝かせたら、皿洗いが終わったら、というように。何時になろうと、その順序が来ればルーティンが始まるので、守れない日がなくなります。

スマホの役割を、別の物に

ルーティンの途中でスマホが必要な瞬間があります。アラーム、オーディオブック、明日の予定の確認。この三つを目覚まし時計、小さなスピーカー、紙のメモに移せば、スマホを引き出しに入れられます。一度に全部移さず、ひとつずつ移すのが負担が少ない。私は目覚まし時計から買いました。

一緒に暮らす人と合わせる

自分だけルーティンをやると、隣でスマホを見ている人がいるとき揺れます。同じ時刻に一緒にスマホを入れようと、ひとこと言うだけでずっと楽になります。私の家では子どもが眠るとふたりのスマホが同じ引き出しに入るのですが、それが夫婦の会話の時間になりました。

ルーティンが退屈になったら

ひと月ほど経つと、同じ順序が退屈になる時期が来ます。そのときまるごと変えず、一区切りだけ変えてください。紙の本をオーディオブックに、ストレッチを温かいシャワーに。残りの二区切りがそのままなら、体は変わらず同じ合図として受け取ります。私は季節が変わるたび、一区切りずつ変えています。

手放した日の一行。スマホを抜いたら30分が空いて、その30分を満たすのに三日掛かりました。満たしたら、眠りは勝手に来ました。

よくある質問

眠りのルーティンは、何分が適当ですか?
30分から60分のあいだが多いですが、決まった答えはありません。守れる長さが、いい長さです。初めてなら15分から20分で始めて、慣れたら延ばす方が長く続きます。
ルーティンに必ず入れるべきものは、ありますか?
照明を下げることと、同じ順序を守ることの二つが核心です。残りは人によって違っていい。シャワー、読書、ストレッチ、日記のなかから、自分が楽なものを選べば大丈夫です。
温かいシャワーは、眠りに役立ちますか?
寝る一、二時間前の温かいシャワーは、体の表面から熱を逃がして深部の体温を下げるのに役立つという研究があります。寝る直前より少し前がよく、熱すぎるお湯はかえって覚醒を上げることがあります。
ルーティンは何日やれば、効果が出ますか?
おおむね2週間前後経ってやっと、体が順序を合図として認識します。最初の週は寝つく時間が大きく変わらないことが多いので、効果より、順序を守れたかを基準にすれば、諦めが減ります。
子どもがいると、ルーティンが毎日揺れます。どうすれば?
子どもの寝かしつけをルーティンの一部に入れると、揺れが減ります。子どもを寝かせながら一緒に横になる時間を体の区切りに、子ども部屋を出たあとの短い読書を頭の区切りに置く形です。子どもが体調を崩した夜のように、まったくできない日は、5分の縮小版で越えればいいのです。

この記事は一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。睡眠や日常生活への支障が続く場合は、専門家にご相談ください。