トイレが私にとって唯一ひとりになれる場所だったので、私はスマホを持って入りました。子どもがドアの前で待っているあいだ、なかでショート動画を見ていたのです。その習慣を見つめ直したのは衛生のせいではなく、トイレから出ると20分が経っていると知ってからでした。
トイレにスマホを持ち込むと、三つのことが起きます。スマホの表面に細菌が移り、便座に座っている時間が長くなって肛門まわりの血管に負担が掛かり、5分で済むことが20分になります。医師は便座に座る時間を数分以内にすすめていて、その時間を延ばすいちばん大きな理由がスマホです。スマホなしでトイレへ行けば、その時間は一日で唯一、何の刺激もない時間になり、意外にも、その時間に考えが片づきます。
スマホは一日じゅう手にあり、手は一日じゅうあちこちに触れます。トイレでスマホに触れば、便器まわりの細菌がスマホへ移り、スマホは洗わないので、そのまま食卓とベッドへ行きます。いくつもの調査で、スマホの表面の細菌の数が便座より多く出たのは、そのためです。スマホをトイレへ持ち込まないことが、スマホを拭くことより簡単な解決策です。
ただ、衛生はこの習慣のいちばん小さな問題です。手を洗えば、ほとんど解決しますから。より大きな問題は、時間と体にあります。
| 問題 | 何が起きるか | どれくらい大きいか |
|---|---|---|
| 衛生 | スマホに細菌が移り、食卓とベッドへ | 手洗いとスマホ拭きで減らせる |
| 体 | 便座に長く座って、肛門まわりの血管に圧力 | 痔の危険要因として医師が指摘 |
| 時間 | 5分が20分に | 一日二、三回なら1時間 |
| 習慣 | トイレがスマホを見る場所として固まる | ほかの場所のルールまで揺らぐ |
便座に座った姿勢は、肛門まわりの血管に圧力の掛かる姿勢です。短ければ問題ありませんが、長くなると血管が伸びて、痔の危険要因になると医師は説明します。だから大腸肛門の分野の医師は、便座に座る時間を数分以内にすすめ、トイレにスマホと本を持ち込むなと言うのです。用が済んだのに、動画が終わらなくて座っている時間が問題です。
トイレはひとりで、ドアが閉まっていて、誰も何も言わない場所です。スマホを見るには完璧な条件。だから用は5分で済んだのに、ショート動画をもう一本だけ、とやっているうちに20分になります。一日二、三回なら1時間で、その1時間は使用時間の画面では目につきにくい。短く何度も、だからです。
私にとってトイレは、子どもから少し離れられる場所でもありました。だからスマホを持って入り、だから長くいたのです。スマホを置いて入るようになってから、トイレはトイレになり、離れる時間は別の場所で作らなければいけないと知りました。
この習慣が扱いやすい理由がひとつあります。トイレにはドアがあるので、ルールを作りやすいのです。ドアの前に置く場所がひとつあれば、持って入るかどうかを毎回決めなくてすみます。ほかの場所でスマホを減らすよりずっと小さなルールで、一日1時間が戻ってきます。
肛門まわりの痛みや出血があるなら、病院を訪ねてください。
Sumbiの潜水の画面はムルモンです。はでなものはなく、海がゆっくり深くなり、潜水を終えれば貝をひとつ開いて生きものに出会い、私の海に加えます。スマホのないトイレの5分のように、刺激のない時間が、このアプリの作ろうとしている時間です。
私の海をつくる →トイレのドアの前に、小さな棚かかごを置きます。入るときそこへ置き、出るとき手に取る。持って入らないことが唯一のルールで、置く場所があれば、ルールは守られます。
スマホがなければ、トイレの5分は一日で唯一、何の刺激もない時間になります。意外にも、その時間に考えが片づくのです。忘れていた用事が浮かび、さっき子どもに言った言葉がまた思い浮かぶ。あの5分がそういう用途だったと、私はスマホを置いてから知りました。
トイレを逃げ場として使っていたなら、逃げ場が必要だということです。それはトイレではなく、夕方の30分や朝の10分として、別に作る必要があります。トイレは、短くなければいけませんから。
手放した日の一行。スマホをドアの前に置き始めた週、子どもがドアの前で待つ時間が目に見えて短くなりました。それを、子どもが先に言いました。
この記事は一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。睡眠や日常生活への支障が続く場合は、専門家にご相談ください。