スマホを減らそうとして失敗するたび、私は自分の意志を責めました。ところが理由をひとつずつほどいてみると、半分はスマホがそう作られているせいで、残りの半分が私の側にありました。どちらなのかわかれば、対処が変わります。
スマホを見続けてしまう理由は、五つに分かれます。設計の側に三つ、自分の側に二つです。設計の側は、次に何が出るかわからなくした予測できない報酬、いいねや返信といった他人の反応、いま見ないと逃しそうにさせる仕掛け。自分の側は、退屈と不快な感情を避けたい気持ち、そして手が勝手に伸びる習慣の輪です。設計の側は自動再生と通知を切ることで、自分の側は時間と場所を決めることで扱います。
第一は、予測できない報酬です。次の動画が面白いかどうかわからないから、もう一度送る。スロットマシンと同じ原理で、ショート動画とフィードはこの方式で作られています。毎回いいものが出るとかえってすぐ飽きるのに、ときどきいいものが出ると、止まるのが難しいのです。
第二は、他人の反応です。いいね、コメント、返信、既読の表示。人は他人の反応を確かめたくて、アプリはその反応がいつ来るかわからなくして、確認し続けさせます。
第三は、逃しそうな気持ちを作る仕掛けです。24時間で消えるストーリー、今日だけのセール、いま上がった新しい投稿。あとで見てもいいものを、いま見なければいけないもののようにするのです。
| 理由 | どちらの側 | どう働くか | 対処 |
|---|---|---|---|
| 予測できない報酬 | 設計 | 次が何かわからず、もう一度 | 自動再生を切る、フィードでなく検索で見る |
| 他人の反応 | 設計 | いいねと返信がいつ来るかわからず | 反応の通知を切り、確認の時間を決める |
| 逃す不安 | 設計 | いま見ないと消えそうで | 消えても大丈夫か、一度確かめてみる |
| 退屈と感情の回避 | 自分 | 不快な瞬間に手が伸びる | 不快さを10分、そのままにする |
| 習慣の輪 | 自分 | 合図が来ると考えなしにつかむ | 合図とスマホのあいだに動作をひとつ入れる |
第四は、感情です。退屈なとき、不安なとき、気まずいとき、疲れたとき、手がスマホへ行きます。スマホがその感情を数秒で覆ってくれるからです。これはアプリが作ったものではなく、もともと人が不快な感情を避けるやり方で、スマホがいちばん速い道具になっただけです。私は、子どもが眠ったあと疲れたときにいちばん手に取ります。疲れを休む代わりに、覆っているのです。
第五は、習慣の輪です。合図が来ると、考えなしにつかむ。エレベーターを待つと、トイレへ行くと、ベッドに横になると。この輪は意識より速く回るので、つかんだあとでやっと気づきます。
五つのうち三つは、何千人もの専門家が、人を引き止めるために設計したものです。それを個人の意志で毎回勝とうとすれば、負けます。設計の側の理由には、設計を変えることで対処しなければいけません。自動再生を切り、反応の通知を切り、フィードを開かずに検索から入る、というように。自分の側の二つだけが残れば、そこからは扱えるのです。
スマホを見続けることを意志の不足のせいにすると自責が生まれ、自責はまたスマホへつながります。理由を分けることが、最初の対処です。
Sumbiは、アプリを止めたりフィードをなくしたりしません。代わりにスマホを手放す時間を決めて、そのあいだ、他のアプリを開いたぶんだけ息つぎが減るようにします。設計と毎回戦う代わりに、戦わない時間をひとつ作る方式です。画面を消しておけば、その時間はまるごと守られます。
今日の夕方に一度潜る →自動再生、反応の通知、ストーリーの通知。この三つを切るのに10分あれば足ります。アプリを消すよりずっと簡単で、効果は似ています。設定の経路は、設定とツールのカテゴリにあります。
一日のあいだ、スマホをつかむたびに、なぜつかんだのか一語で書いてみます。退屈、不安、習慣、疲れ。私は疲れがいちばん多かった。それを知ってから、疲れたときスマホの代わりに、ただ横になることを試せました。
設計も習慣も、時間を決めておけば、その時間には力を使えません。9時以降は引き出し。これひとつで、五つの理由が夕方には働かなくなります。
手放した日の一行。なぜつかんだのか書いてみた日、二十回のうち、必要でつかんだのは三回でした。残りは、疲れと習慣でした。
この記事は一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。睡眠や日常生活への支障が続く場合は、専門家にご相談ください。