昼休みに会社の横の小さな公園に座り始めたのは、スマホを減らす工夫のためでした。20分でいいという研究をどこかで見て、半信半疑でやってみたのです。最初の数日はわからず、二週目から午後が違いました。どんな研究だったのか、そのときちゃんと調べました。
自然で過ごす時間が、ストレスに関わる体の反応を下げ、集中を回復させるという研究は、かなり積もっています。ある実験では20分から30分のあいだに、ストレスホルモンがいちばん大きく下がり、都市の公園や並木道でも効果がありました。ただし、スマホを見ながらだと効果は大きく減るので、20分のあいだ、スマホはかばんに入れておくのが条件です。
ある研究で、参加者に8週間、週に三回以上、自然だと感じる場所で10分以上過ごしてもらいました。時間は各自で決めさせて、前後で唾液のストレスホルモンを測ったのです。結果は、20分から30分のあいだでホルモンがいちばん大きく下がり、そのあとは下がる速さがゆるやかになりました。20分という数字は、ここから来ています。
条件がひとつありました。その時間のあいだ、運動、会話、読書、そしてスマホの使用をしないこと。自然にいればいいのではなく、自然にいながら、ほかのことをしない必要があるという意味です。私は最初この条件を知らずに公園でスマホを見ていて、その数日は効果がありませんでした。
| 確認されたこと | 研究の内容 | どこまで信じるか |
|---|---|---|
| ストレスホルモンの減少 | 20分から30分でいちばん大きな幅 | 複数の研究で似た結果 |
| 注意の回復 | 自然を見たあと、集中課題の成績が向上 | 繰り返し確認、効果は中くらい |
| 気分の改善 | 都市の通りより、公園の散歩のあとに否定的な考えが減少 | 短期の効果ははっきり |
| 窓の外の木を見るだけでも | 病室の窓の外が木の患者の回復が早い | 古典的な研究、その後の結果は混在 |
| 病気が治る | 根拠不足 | 誇張 |
注意の回復の話が、私にはいちばん響きました。自然は、努力しなくても目の行くもので満ちているので、無理に集中していた頭が休むという説明です。スマホの画面も目は行きますが、あれは引っぱられるので、木の葉が揺れるのは、ただ見えるのです。その差が、回復の差です。
森まで行く必要はありません。上の研究でも参加者のほとんどが近所の公園や木のある道を選び、効果はありました。基準は、本人が自然だと感じる場所です。並木道、屋上庭園、川辺の遊歩道で十分。
スマホは違います。自然にいても画面を見ていれば目は画面にあり、注意は回復しません。歩きながらスマホを見た人は、自然のなかを歩いても気分の改善がなかったという実験があります。20分の条件は、自然ではなくスマホだったわけです。
子どもと行くときは、条件がゆるんでも大丈夫です。子どもと話しながら歩くのはスマホと違うので、研究の条件には合いませんが、私には効果がありました。子どもがアリを見ているあいだ、私は木を見ていました。
研究の言う条件は、自然ではなくスマホでした。Sumbiで公園に座る前に潜水を始めてスマホをかばんに入れれば、その時間、他のアプリを開いたぶんだけ息つぎが減り、画面を消すことは潜水の邪魔をしません。ベンチから立って潜水を終えれば、貝ひとつから海の生きものに出会います。
昼休みの潜水を始める →会社の近くの公園や、木のある道でいい。ごはんを食べて20分、ベンチに座るかゆっくり歩きます。私は、昼食後にスマホを見ていた20分をそのまま移しました。時間が新しく要るのではなく、スマホの使っていた時間を移したのです。
遠くへ行く必要はありません。近所の公園へ子どもと1時間行けば、そのうち20分は自然に座っていることになります。子どもが遊ぶあいだスマホを見ないことだけ守ればいい。子どもを見ることと木を見ることは、同じ休みでした。
出られない日は、窓の外の木を見ることでも、いくらかになります。病室の窓の外が木だった患者の回復が早かったという古典的な研究があり、その後の研究は結果が混ざっていますが、見ないよりましという側です。私はオフィスの席で、木の見える方へ椅子を回しました。
研究は8週間で、私は二週目から午後が変わりました。最初の週に何も感じなくても正常です。毎日やろうとせず、週に三回、20分。それくらいが研究の条件で、守れる量でした。
手放した日の一行。昼食後の20分をスマホから木へ移しただけなのに、午後が変わりました。条件は森ではなく、かばんのなかのスマホでした。
この記事は一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。睡眠や日常生活への支障が続く場合は、専門家にご相談ください。