私には忘れられない場面がひとつあります。夜中の3時、子どもが寝返りを打つ音で目が覚めて、気がつくと私の手のなかで画面が光っていました。時刻だけ見るつもりが40分経っていて、そのあと眠りは戻ってきませんでした。
夜中に一、二度目が覚めるのは、正常です。問題は、そのときスマホをつけること。スマホは、光と覚醒と時間の三つで、眠り直すのを妨げます。時刻を確かめることから断ち、スマホを手の届かない場所に置き、目が覚めている時間にすることを先に決めておけば、ほとんどの場合、数週間のうちに夜中のスマホは消えます。
いいえ。眠りは90分前後の周期を何度も回りますが、周期のあいだには浅くなる区間があって、少し目が覚めるのは自然です。ほとんどは覚えてもいないまま、また眠ります。年齢を重ねたり、子どもがいたり、昼のストレスが多いと、この目覚めがはっきりするだけです。
つまり、夜中に目が開いたこと自体は、直すことではありません。直すのは、目を開けたあとに手がすることです。私もいまだに目は覚めますが、スマホをつけないので、眠り直すのに掛かる時間が目に見えて減りました。
夜中のスマホは、寝る前のスマホより悪い。体が眠りの真ん中にいるので、小さな刺激にも大きく揺れるからです。
| 原理 | 夜中に起きること | 結果 |
|---|---|---|
| 光 | 真っ暗な部屋でつけた画面は、相対的にとても明るい | 体が朝と勘違いする |
| 覚醒 | 通知、メッセージ、ニュース一行が考えを始めさせる | 頭が昼のモードへ切り替わる |
| 時間 | 時刻を見ると、残りの眠りを計算し始める | 眠らなければという圧力が、眠りを追い払う |
三つ目がいちばん、じわじわ効きます。3時半という数字を見た瞬間から、三時間しか眠れないという計算が始まり、その計算がそのまま覚醒です。時刻を知らなければ計算できず、計算しなければ、眠りの戻る席が残ります。
一度に全部変えようとして失敗した経験があるので、私は三段階に分けました。
この順序は、子どもが夜中に起きて呼ぶ家でもそのまま使えます。子どもの世話に出て戻ったとき、スマホをつかまないことが核心で、子ども部屋にスマホを持って行かないのがコツです。
Sumbiのバディは、監視する人ではなく一緒に潜る相棒です。寝る前に始めた潜水を最後まで終えればバディに成功が伝わり、夜中に浮上したなら、息を整えてまた潜るという言葉が代わりに伝わります。ひとりで越えにくい夜を、同じ時間に潜る人と分け合えるのです。
バディと潜る →目を閉じてただ横になっていても大丈夫です。眠りが来なくても、体は休んでいます。ただ20分を越えて寝返りを打ち続けると、ベッドが寝返りの場所として記憶されるので、そのときは少し起きる方がいい。時計は見られないので、だいたいの感覚で決めればいいのです。
リビングのスタンドをひとつだけつけて、つまらない本を数ページ読むか、ただ座っています。おもしろくてはいけません。眠気が来るのを感じたら、すぐ戻るのがコツです。私は子どもの服だんすの整理のように、手だけ動く仕事をしてから戻っていました。
夜中に目が覚めると、心配ごとがやけに大きく見えます。スマホをつけて確かめたくなるのも、たいていその心配のせいです。ナイトテーブルにメモ帳とペンを置いて一行だけ書いておけば、朝見ると小さくなっていることが多い。
夜中に長く目が覚めた翌日は、昼寝で埋めたくなります。そうするとその夜の眠りが遅れて、夜中にまた目が覚めやすい。そういう日ほど、朝に外で光を見て、昼寝は20分以内に短く、夕方のスマホはふだんより早く引き出しへ入れるのが、次の夜を守る方法です。
手放した日の一行。夜中の3時の40分が、私をここまで連れてきました。目が覚めるのはいまも同じですが、いまその時間は、スマホではなく私が使っています。
この記事は一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。睡眠や日常生活への支障が続く場合は、専門家にご相談ください。