子どもが描いた絵を見せてくれたのに、私はスマホを見ながら「うん、上手だね」と言ったことがあります。子どもは絵を下ろして、静かに行ってしまいました。その後ろ姿が長く残りました。あの瞬間、子どもが何を感じたのか。研究が何と言っているのか調べて、罪悪感ではなく何を変えられるのかを書きます。
研究で繰り返されるのは、親がスマホを見るとき、子どもへ向かう言葉と目線が減り、反応が遅れること。そして子どもはその遅れた反応を「いま、私よりあれが大事なんだ」と受け取ることです。子どもは関心を取り戻そうと、より大きく呼んだり駄々をこね、親はそれを問題行動と見ます。変えるのは罪悪感ではなく、子どもが呼んだら顔を上げる、その動作ひとつです。
子どもは親の顔を見て、安全かどうかを確かめます。赤ちゃんが見知らぬ場面で親の顔を先に見るのもそのためです。親がスマホを見ていると、顔はあるのに表情が子どもへ向いていない。この状態を実験で作った有名な研究があり、親が無表情で子どもを見ないと、赤ちゃんは数分のうちに不安になり、親の反応を取り戻そうと必死になります。
スマホを見る親は、その無表情に近い状態です。いないのではなく、いるのに見ていない状態。小さい子には、この方がむしろ混乱すると言われます。親が部屋にいなければ待てばいいのに、いるのに見てくれないと、どうすればいいのかわからないからです。
親がスマホを見るときに起きることを扱った研究は、この数年でかなり積み上がりました。方向はおおむね同じですが、因果が証明されたことと観察されたことは、分けて見なければいけません。
| 研究 | 観察されたこと | 解釈の限界 |
|---|---|---|
| 公園や食堂での観察 | 親がスマホを見るとき、子どもへの言葉が減り、呼ばれたときの反応が遅れたり、いらだち混じりになる | 観察研究のため、家のなかとは違うかもしれない |
| 親アンケートと子の行動 | スマホで子どもとの時間がよく途切れると答えた家で、子どもの駄々やかんしゃくが多い | 子育てが大変な家で親がスマホへ逃げる、逆方向もありうる |
| 乳幼児の言語発達 | 親が画面を見る時間が長いほど、子どもへ向かう言葉の数が減る | 長期的な言語結果との接続は追跡中 |
| ティーンのアンケート | 親がスマホをよく見ると感じる子ほど、親との関係満足が低い | 感じ方の調査のため、実際の時間と違うかもしれない |
二行目の限界が大事です。子どもが駄々をこねるから、親がスマホへしばし逃げているのかもしれない。研究者たちも、両方向が互いを育てると見ています。つまり親を責める研究ではなく、途切れた反応が子どもの行動を呼び、その行動がまたスマホを呼ぶという輪がある、という研究です。
こういう記事を読んで罪悪感が湧くと、その感情がまたスマホを呼びます。私もそうでした。申し訳なくて頑張りすぎて疲れ、疲れるとスマホを見ました。代わりに、動作をひとつだけ変えました。
「ちょっと待って」は、子どもには終わりのない言葉です。「30秒」は終わりがあるから待てます。言葉ひとつが、子どもの経験を変えました。
Sumbiで潜水を始めれば、スマホは画面が消えたまま手放され、子どもが呼んだ瞬間、手には何もない状態になります。バディでつながったふたりは、お互いが時間を満たしたか、途中で浮上したかの知らせを受け取ります。子どもの前でスマホを見る夜を、ふたりで一緒に減らしていく方式です。
ふたりで潜水する →スマホをまったく見ないのは無理です。代わりに、子どもが呼んだら顔を上げる。それだけやってみてください。スマホは手にあってもいい。子どもはスマホの有無より、自分を見ているかを見ています。私はこれだけを2週間やったのですが、子どもが私を呼ぶ声が小さくなりました。大きく呼ばなくても見てくれると、わかったのです。
子どもに「いまから10分、あなたのしたいことを一緒にしよう」と言って、スマホを別の部屋へ。一日中ではなく10分です。その10分に子どもが受け取る関心の密度は、スマホを持ってそばにいる2時間より大きい。うちの子はこの10分にブロックを選び、そのあとはひとりで上手に遊びます。
「おばあちゃんに返事してるの、1分ね」のように、理由と時間を一緒に言ってください。子どもは、無視されているのではなく、親がちょっと別の用をしているのだと理解します。理由を言えない使い方は、私もその場で止まるようになりました。
絵を見せてくれたとき、スマホを見ていたあの日の後ろ姿はまだ覚えています。いま、子どもは絵を持ってくると、まず私の顔を見ます。私が見ることを知っているからです。手放した日の一行。子どもが呼ぶ前に、顔を上げた。
この記事は一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。睡眠や日常生活への支障が続く場合は、専門家にご相談ください。