最初、どれだけ我慢すればいいのかわからず、夕方じゅうと決めて三日でやめました。やり直すときは10分にしたのですが、それが笑ってしまうほど小さくて、かえってうまくいきました。何分が適当か、どう延ばすか、表で整理します。
始まりは10分が基準です。疲れた日にもできて、失敗しても翌日また始めやすい大きさだからです。一週間の失敗が二回以下なら10分ずつ延ばし、三回以上ならそのまま。この速さならひと月で40分、ふた月で1時間を越えます。30分以上で始めていいのは、すでに夕方にスマホのない時間がある人で、寝る前のショート動画のような強い習慣があるなら、5分からでも大丈夫です。
10分は、二つの条件を同時に満たす大きさです。ひとつは、どんな日にもできること。疲れた日、体調の悪い日、仕事の多い日にも、10分はできます。もうひとつは、失敗しても、また始めやすいこと。2時間に失敗すると翌日の2時間が重いのに、10分に失敗しても、翌日の10分は重くありません。
10分で効果があるのかという問いは、向きが逆です。10分の効果は10分にあるのではなく、10分が積もって延びていくところにあります。最初の週の10分は、スマホを減らす時間ではなく、毎日同じ時間に手放す動作を体に入れる時間なのです。
| 週 | 時間 | 目標 | 延ばす基準 |
|---|---|---|---|
| 1週目 | 10分 | 毎日同じ時間に手放す動作を覚える | 失敗2回以下なら翌週延ばす |
| 2週目 | 20分 | 最初の退屈を通り過ぎる | 同じ |
| 3週目 | 30分 | 時間が戻ってくる感じ | 同じ |
| 4週目 | 40分 | 夕方にひとかたまりを作る | 同じ |
| 6週目 | 60分 | 寝る前の1時間 | ここからは延ばさなくてもいい |
| 8週目以降 | 60〜120分 | 望むだけ | 生活に合わせて固定 |
始める時間を選ぶ基準は、先週、実際にスマホなしで過ごした時間です。その時間の半分が、始める時間として適当です。一日もなかったなら10分、30分ほどあったなら15分、1時間あったなら30分。
延ばす基準は失敗の回数です。一週間に二回以下なら延ばし、三回以上ならそのまま。五回以上なら縮めます。この基準を先に決めておくと、焦りと自責が減ります。延ばすかどうかをその日の気分で決めると、いい日に延ばしすぎて、悪い日にやめてしまうのです。
縮めるべき合図は、失敗の回数のほかにもあります。手放した時間じゅう時計ばかり見ているなら、終わった途端スマホへ駆けていくなら、手放す時間が近づくのが怖いなら、大きさがまだ大きいのです。この合図は意志が足りないという意味ではなく、体がまだその大きさに慣れていないという意味です。縮めればいい。
逆に、延ばしていい合図もあります。終わったのにスマホを手に取らず、数分そのままでいるようになったら、決めた時間が短く感じられたら、そのとき延ばせばいい。私は5分から始めてひと月で30分になりましたが、そのあいだ、延ばせと自分を急かしたことはありませんでした。短く感じる日が来たら、延ばしただけです。
延ばすことが目標ではありません。1時間で止まってもいい。毎日の1時間が守られることが、ときどきの3時間より上です。
Sumbiの潜水は、10分から4時間まで時間を決めて始めます。海女が自分の息のぶんだけ海にとどまるように、最初の潜水は短くていい。潜水を終えれば貝をひとつ開き、時間が長いほど、深い海の生きものに出会う確率が少し上がります。延ばす速さは、使う人が決めます。
はじめての10分潜水 →何分かより、いつかが大事です。毎日同じ時間だからこそ体に残ります。私は夜9時。子どもが眠って、私がショート動画を始めていた時間なので、その時間に引き出しへ入れることにしました。
スマホをどこへ置くか決めます。引き出し、かばん、別の部屋。目に見えると10分が難しく、見えなければ30分もできます。
10分が終わってすぐスマホをつかむと、10分が準備時間になります。終わっても数分はそのままにしておくと決めれば、10分が自然に15分になります。
手放した日の一行。5分から始めてひと月で30分になったとき、30分が短いと感じた日がありました。その日初めて、延ばせと言われていないのに、延ばしたくなりました。
この記事は一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。睡眠や日常生活への支障が続く場合は、専門家にご相談ください。