うちの子はまだ幼稚園なのに、もう「スマホいつ買ってくれるの」と言われました。友だちのお兄ちゃんが持っているそうです。何歳が正しいのか調べたら、国ごと、家ごと、専門家ごとに答えが違いました。その違う答えを基準別に整理して、私の家が決めた基準も書いておきます。
決まった年齢はありません。専門家の勧めはおおむね小学校高学年から中学校のあいだ、そして年齢より、子どもが時間の約束を守れるかが先という方向に集まります。通学距離や共働きといった家庭の事情が時期を早めることが多く、その場合は機能の少ない端末や通話中心の機器で始めるのが中間地点になります。
同じ質問なのに答えが違うのは、基準が違うからです。年齢で見ると、米国には8年生、日本でいう中学2年ごろまで個人のスマホを遅らせようという保護者の誓約運動「Wait Until 8th」が広がっている一方、調査では小学校中学年前後で最初のスマホを持つ子が半数を超える国もあります。どちらも事実です。片方は勧めで、片方は現実ですから。
| 基準 | こう見ると | 注意すること |
|---|---|---|
| 年齢と学年 | 小学校高学年から中学入学前後が、いちばん多く勧められる区間 | まわりより遅いと孤立しないかという心配が先に立つ |
| 通学と安全 | ひとりで移動する距離が長く共働きなら、連絡手段が必要 | 連絡が目的なら、スマホでなくてもいい |
| 友だち関係 | クラスのグループチャットができる時期が事実上の基準になる場合 | チャット参加と個人のスマホは切り分けられる |
| 自己調節 | 決めた時間にテレビやゲームを自分で消せるか | 年齢より、この基準があとの衝突をいちばんよく予測する |
| 親の準備 | 親が先にルールを守っているか | 子どものスマホより親のスマホが先に問題になる家が多い |
表で私にいちばん響いたのは、最後の二行です。子どもが何歳かより、約束した時間に自分で止まれるか、そしてそれを見せる大人が家にいるか。私は夜9時以降スマホを引き出しへ入れ始めてしばらく経ちますが、それが子どものスマホの話につながるとは思っていませんでした。
研究が足りないからではありません。研究では答えられない質問だからです。最初のスマホの年齢とその後を追った研究はいくつかありますが、結果は年齢そのものより、どう使うかに大きく左右されました。十歳でもらっても時間の約束と一緒に使った子と、十四歳でもらっても夜通し使った子。どちらがいいかは、年齢だけではわかりません。
そして家ごとに事情が違います。通学が一時間の家と徒歩5分の家、きょうだいのいる家といない家、親が家にいる時間の長い家と短い家。この条件が、年齢より時期を決めます。だから「何歳」という質問には、「うちの場合は」という言葉が前につかないと答えが出ないのです。
買うと決めたなら、買う瞬間より条件が大事です。条件はあとからつけると取り上げになり、最初につければ約束になります。
「買ったら終わり」ではなく「買ったら始まり」です。最初のスマホの条件を決める対話が、子どもとスマホについて交わす最初の対話になります。
Sumbiのバディは一緒に潜る相棒です。スマホを手放して時間を満たせばバディに成功の知らせが届き、息が切れて浮上したときも、また潜るという知らせが届きます。子どもにスマホのルールを話す前に、親ふたりが先にお互いのバディになって、夕方にスマホを手放す姿を見せられます。
夫婦バディで始める →「友だちがみんな持っているから」と「ひとりで帰る道が長いから」は、違う答えを呼びます。前者ならクラスのチャットに親のスマホで参加させる方法があり、後者なら通話中心の機器が答えになりえます。理由を書いてみると、スマホが本当に必要なのか、別のもので足りるのかが見えてきます。
子どものスマホを買う前に、家にすでにあるスマホたちがどう使われているか見てください。食卓にスマホが載るか、親が夜、寝室へ持ち込んでいるか。子どもはルールを聞かずに見ます。私は、うちのルールが子どもに話せるくらい整っているかから点検しました。まだいくつかは、恥ずかしい状態でした。
「そのうちね」は、子どもには「買わない」に聞こえます。小学5年でも中学入学でも、決めたならいま言っておいてください。待つ時間が決まっていれば子どもはねだる理由が減り、親はその時期まで準備する時間ができます。
私の家は小学4年の冬に決めました。正解だからではなく、そのころ子どもがひとりで移動する距離ができそうだからです。そしてそれまで、私のスマホが引き出しへ入る姿を見せ続けるつもりです。手放した日の一行。子どもに話すルールを、先に私が守った。
この記事は一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。睡眠や日常生活への支障が続く場合は、専門家にご相談ください。